「水素点検」IoT活用 福島県と県内企業、共同で技術開発へ – 福島民友



 県は本年度、県内企業と共同でIoT(モノのインターネット)を活用した水素関連設備の自動点検や水素の運搬、貯蔵に関する研究に乗り出す。政府の「福島新エネ社会構想」に定められた、本県での水素の一大製造拠点化に向けた動きが本格化する中、水素をつくるだけでなく、県内で貯蔵、使用する循環型の「水素社会」の実現へ県内企業の技術力を結集する。

 水素センサーを製造する企業や会津大発ベンチャーなど、県内数社とハイテクプラザが本年度の早い時期に共同研究に着手する。水素ステーションなど関連設備に故障や異常が起きた場合、すぐに感知して分析、IoTを通じて関係機関に知らせる仕組みを整える。

 水素は金属をもろくするため保管や運搬などでの扱いが難しいとされる。県内に水素利用を根付かせ、水素社会を持続させるために、漏れや素材の劣化が見られないかなどを24時間監視する態勢を整え、安全を確保する必要がある。IoTを使った点検技術の開発は全国的に注目されており、特に目視による点検が困難な風力発電などの現場では活用が始まっている。水素分野の点検技術の開発が「福島発」で進めば、福島新エネ社会構想の柱の一つである水素社会の実現を全国的にアピールできる。

 構想には、東京五輪・パラリンピックでの福島産水素の活用が盛り込まれており、最大1万キロワット級の水素を製造する工場建設に向けた作業が本年度、本格的に始まる。生産と併せて県産水素の県内利用を進めるため、県は水素ステーションや水素を燃料とする燃料電池自動車を導入する事業者向けの補助制度を新設、需要と供給両面の体制を強化する方針。こうした動きを長期的に進めるためには福島でつくられた水素を安全に運んで貯(た)め、使用する技術開発が重要とみており、共同研究を始める。



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