過熱するスタートアップ投資、富士通のAPIコンテストが示すバブル(ニュース解説)



 富士通は2017年9月6日、同社が公開しているAPI(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)を活用したスタートアップ企業のアイデアを競うコンテストを開催した。コンテストには地方銀行など約90社・組織の関係者が有望なスタートアップ企業を探そうと詰めかけた。参加者の1人は「スタートアップ企業への投資はバブルの状態。どの企業も魅力的に映ったのではないか」と語る。

写真●富士通が開催したAPIコンテスト

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 APIは外部のプログラムから企業システムの機能やデータを呼び出して利用できるようにする仕組みだ。金融分野のFinTechをはじめ、様々な業種で自社システムのAPIを公開して、外部からデータやサービスへのアクセスを許可する動きが進んでいる。

 例えば、スタートアップ企業が開発したスマートフォン向けアプリで銀行の決済機能のAPIと交通サービスのAPIを組み合わせて利用できれば、利用者は1つのスマホアプリで交通サービスの予約と決済を同時にできるようになる。

 富士通はコンテストのために金融や公共、ヘルスケアといった業種に特化した130種類のAPIを公開。新たなビジネスモデルのアイデアを募集した。複数のAPIを活用して企業や消費者のニーズに合致し、収益が見込めるかといった観点で評価して、優れたアイデアは事業化を検討するという触れ込みだ。

 2017年5月には金融業界のAPI公開を後押しする改正銀行法が成立した。APIを他社に公開すると、他社のサービスと組み合わせた業種横断の新たなビジネス拡大につながると期待されている。

 富士通は2015年にFinTechと金融機関のマッチングの機会を提供するコンソーシアムを設立したり、スタートアップ企業と連携するプログラムを実施したりしている。本選会場にはコンソーシアムなどに参加している地方銀行などの関係者が集まり、いわば法律に背中を押される形で連携相手となるスタートアップ企業を探す場となったわけだ。



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