「伸びしろ大きい」 Facebook日本法人、中小企業の広告サポートに注力



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井上執行役員

 「グローバルで言うと、Facebook広告主の伸びしろは中小企業が大きい」――フェイスブックジャパンの井上英樹執行役員は9月14日、業績説明会でこう話した。この傾向は日本にも言え、中小企業の広告サポートに注力する考えだ。

 同社によれば、日本の99.7%は中小企業で、働いている人の約7割を属している。個人事業主を含む中小企業は、資金や人的資源が限られているほか、デジタル広告や海外市場への展開のノウハウが不足しているなどの課題を抱えているという。井上執行役員は「日本市場の活性化には中小企業の活性化が重要」とし、それらを解決するサポート施策に力を入れていく。

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日本の99.7%は中小企業


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中小企業の抱える課題とその解決策

 例えば、資金が限られる中小企業でも配信しやすいよう、FacebookとInstagramの広告は比較的少額から出せる。スマートフォンやPCから出稿でき、国内外のユーザーにリーチ可能という強みをアピールする。同社が積み重ねてきたノウハウを生かし、モバイルに最適化した効果的な広告づくりもサポートするという。

 そのほか、無料でデジタル広告やマーケティングを学べるオンライン学習プログラム「Facebook blueprint」も実施。広告代理店紹介サイト「Facebook agency directory」では、企業のコマーシャルや海外展開を支える。広告主向けのサポート窓口も開設し、広告費支払いはクレジットカード、前払いの銀行振り込みにも対応する。

 同社が導入事例として紹介する「下條くだもの店」(長崎県壱岐島)は、3万円の予算で広告を5万人に配信し、チラシなどと比べてリーチ単価を10分の1ほどに抑えられたという。店主の下條さんによれば、Facebookを通じて広告が効果的になっただけでなく、壱岐のコミュニティの活性化にもつながったという。

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説明会でメッセンジャーで登場した下條さん

 「Facebookを使い始めてもう7年になるが、壱岐のコミュニティーが広がった。Facebook利用者が増加して横のつながりが増え、遠方の壱岐出身者からも声を掛けてもらえるようになった」(下條さん)

 こうしたコミュニティーの形成や活性化も、フェイスブックジャパンの狙いの1つという。同社の長谷川晋社長は「コミュニティーづくりを応援し、人と人がより身近になる世界を実現することが、これからの10年を見据えた新しいミッション」と話す。

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長谷川社長

 これまで米Facebookは「世界をオープンにし、つなぐ」ことをミッション(目標)に掲げていたが、今年6月に変更。一歩踏み込んだ「人々にコミュニティー構築の力を提供することで世界のつながりを密にする」ことを目指す。フェイスブックジャパンもこのミッションを指針に、日本社会に貢献するとしている。

 「コミュニティーやグループには必ず運営する人(ファシリテーター)がいる。彼らがコミュニティーを活性化するのに時間を使えるよう、ツールなどを提供していく」(長谷川社長)

 今年5月に提供を始めたビジネスSNS「Workplace」を活用した働き方改革のサポートや、Facebookグループ機能を生かした地方活性化にも注力する。

 「加入者ならではの知識や知見が共有されているグループや、バーチャルなつながりで終わらず実生活にインパクトをもたらすグループもあると思う。そうした有意義なグループを増やしていきたい」(長谷川社長)


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