AI搭載の観光案内アプリにマイクロソフトCognitive Services、2カ月で開発(すぐできる深層学習)

 「土地勘のない外国人観光客でも、チャットボットを使うことで行きたい場所や知りたい情報を検索できる」。ナビタイムジャパンの毛塚大輔 メディア事業部 部長は、観光ガイドアプリ「鎌倉 NAVITIME Travel」開発の狙いをこう語る。

 ナビゲーションサービスを手掛けるナビタイムジャパンは2017年2月、日本語・英語対応の観光情報ガイドのiOSアプリ「鎌倉 NAVITIME Travel」を提供開始した。米マイクロソフトが提供するクラウドであるMicrosoft Azureの認知AI(人工知能)サービス「Microsoft Cognitive Services」を使い、約2カ月の開発期間でテキストによるチャットボットを実現している。

鎌倉 NAVITIME Travelの画面例

(出所:ナビタイムジャパン)

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チャットで観光情報を提供

 このアプリは、鎌倉を訪問する日本人・外国人の観光客に対し、お薦めの観光スポットやレストランなどの関連記事を配信するもの。特徴の一つが、テキストベースのチャットボットによる観光スポットの検索機能だ。毛塚部長は「土地勘のない外国人観光客にとって、観光名所や特定の飲食店名での検索は難しい。チャットによる自然な会話での検索が向いていると考えた」と話す。

 チャットボットの自然言語解析機能に、Cognitive Servicesの一つ「LUIS(Language Understanding Intelligent Service)」を採用した。LUISは、入力されたテキストから、内容の意図やキーワードを抽出する。チャットボットのその他の機能には、チャット機能のフレームワーク「Microsoft Bot Framework」を使う。

システム構成のイメージ

(出所:ナビタイムジャパン)

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 ナビタイムは、カーナビアプリの日本語での音声操作用に、独自の自然文解釈エンジンをオンプレミス(自社所有)環境で構築していた。クラウドサービスを活用した理由について、ナビタイムジャパンの開発担当者は「英語の能力を持つ社員がいなくても、英語の自然言語処理ができるから」と説明する。

 認知AIの選定過程では、Azure以外のサービスも検討した。精度の高い機械学習モデルを作るには、1日に何十回も学習を試す必要がある。「Azureのサービスでは機械学習モデルの作成段階でコストが掛からない。エンジニアが試行錯誤しやすかった」(開発担当者)。これがAzureを選定した大きな理由の一つになった。

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