「今後はすさまじい伸び」 国内AI市場、6年間で15倍以上の成長見込み──IDC調べ




 「AI市場は今後すさまじい勢いで伸びていく」──IDC Japanは11月15日、国内のコグニティブ/AI(人工知能)システム市場予測を発表した。16年の市場規模はユーザー支出額ベースで158億8400万円と推定。21年には2501億900万円まで拡大する見込みという。

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国内コグニティブ/AIシステム市場のユーザー支出額予測(2016年〜21年)

 IDCは同市場を「自然言語処理と言語解析を使って質問に応答し、機械学習をベースにレコメンドなどを行う技術」と定義。カスタマーサポートなどで顧客に自動応答するチャットボットやECサイトなどで購入履歴に応じた商品をレコメンドするなどのシステムを想定し、「汎用的なAIでなく、あくまで人間を補助する“弱いAI”と考えてもらっていい」(IDC Japan 眞鍋敬さん)という。

定義
IDCの定義


定義
AIのエコシステム

 16年は、AI導入による効果検証をする企業が多く、実際のビジネス活用は少なかったとしている。ユースケースは、専門職の分析・検索をサポートするアシスタント機能、製造業向け品質管理などが多かったと推定する。「今は効果検証のフェーズだが、今後数年でビジネス活用が進み、非常に大きく成長する市場だ」(眞鍋さん)

 AIは「働き方」も変えていくのか。同社は今年3月、従業員100人以上の国内企業500社を対象に「AIに関する意識調査」を実施。全体の57.4%が「AIが自社ビジネスになんらかの影響を及ぼす」と考える一方で、AIシステムを全社/複数部門で利用する企業は9.6%にとどまった。

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企業のAI利用状況


眞鍋さんIDC Japan 眞鍋敬さん

 なんらかのAIシステムを利用していると回答した企業183社に利用目的を聞くと、「顧客サービス/サポート」(33.3%)が最も多く、次は「経営の改善」(29.0%)、「働き方改革」(26.2%)など経営に関わる業務が続く。

 「最も問題なのは、AIを導入できない理由を企業が把握していないこと」と眞鍋さんは話す。AIを活用していない500社のうち、導入しない理由は「分からない」(30.8%)が最も多かった。「どの領域にどのように利用するかを把握できていない企業が多く、AIへの理解も進めていかないといけない」

 「今後はソフトウェア領域や、流通・金融・製造分野で市場が拡大する。詐欺の検出・分析をするサイバーセキュリティの分野、対話型ボットなどによる自動顧客サービス分野なども伸びていくだろう」(眞鍋さん)

 AI市場は、16〜21年で年間平均成長率73.6%になる見込みという。「これはすさまじい伸び方。今、企業がAIに投資するのは全く間違っていない」



市場
分野別の市場予測


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