ハード競争脱しソフト進化に徹したiPhone、iPad的ジレンマを回避できるか?(iPhoneは世界をどう変えたか?)



 iPhoneが登場して10年が過ぎた。現在のiPhoneや米アップルを取り巻く状況と、iPhone発表当時のそれとでは、あらゆる面で評価が正反対だったと振り返ることができる。「こんなものは売れない」と言われていたデバイスは、今や年間2億台を販売する存在となった。

2007年9月に米ニューヨークで初代iPhoneを使った時の様子。当時最も驚いたのは「Googleマップ」アプリだった

(撮影:松村 太郎)

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 筆者の連載コラム「米国発! Appleニュースの読み解き方」でも、「10周年を迎えたiPhoneが変えた3つのこと」と題して、iPhoneが10年間でもたらした変化について触れた。

 今回はまた別の観点から、これまでと今後のiPhoneの進化の意味合いを読み解いてみよう。まず、ケータイからiPhoneに変化したときに、何が起こったかを振り返る。

昆虫からヒトへの進化に等しい

 初代iPhoneが登場した2007年は、日本におけるケータイ市場の発展の成熟期と重なる。日本のケータイは様々な色や形、そしてデジタルカメラ並のカメラ性能、新しいコミュニケーション機能などをハードウエアとして実現してきた。

NECとアマダナが協業して開発した2008年発売の折りたたみ型携帯電話「N706iII」。大型のサブディスプレイと表面デザインが印象的だった

(撮影:松村 太郎)

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 日本で1996年に高校生になり「ケータイ世代」として10代を過ごした筆者は、頻繁に新機種が登場し、新しい機能やデザインが次々と追加されていく様子に興奮を覚えた。しかし同時に、「最新機種に買い換えなければ、最新機能は使えない」というジレンマも抱えていた。



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