コンテンツマーケティングで「ユーザーのことを考えろ」以外のアドバイスはないのか



文●渡辺隆広/SEMリサーチ

2017年05月11日 16時17分更新

記事提供:SEMリサーチ

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国を問わず、コンテンツマーケティング関連の講演を聴いていると、SEO系の担当者から「ユーザーのためにコンテンツをつくれというアドバイスは聞き飽きた」という不満の声が聞こえます(正確には Twitter に書き込んでいますが)。確かに、Storytelling か User-focus、User-first を提唱するスピーカーが多いのですが、それは本質的なことだから皆、口をそろえているわけですから致し方ありません。

もっとも SEO の領域からコンテンツマーケティングを見ればそういった不満が出る気持ちはよくわかります。しかし SEO の文脈であっても、やはりコンテンツについてはユーザーのことを考えろ以上のアドバイスはありません。

理由は次の通りです。第1に、ウェブサイトで発信している情報は、ユーザー(人間)のためにあるのですから、来訪者のことを考えてコンテンツを考えることは当たり前です。

第2に、Google はウェブやユーザー情報(行動)から得られるさまざまな手がかり(シグナル)を使って、ページはユーザーの期待に応えているか、ユーザーが満足しているか判断しています。つまり「コンテンツはユーザーのことを考えているか」が判断基準の1つなのですから、コンテンツマーケティング関係者や SEO 文脈でコンテンツについて語る際に皆口をそろえて「ユーザーのためのコンテンツを作れ」と提唱しているわけです。

3点目。Google は機械学習などの最新技術を駆使して、より適切にコンテンツの品質や信頼性を判断できるように取り組んでいるのですから、中長期的に見ても「ユーザーのことを考えて情報を発信する、ユーザーのためのサイト運営を行う」ことが正しいのです。SEO は、目先の、短期的な効果を追求する施策ではなくて、将来的に正しい施策を行うべきです。

「ユーザーのためのコンテンツ作り」というアドバイスに不満な方々は、きっと Google の検索順位を上げる(≒騙す)ための特別なライティング手法や書き方のフォーマットがあるに違いない、もっと手軽に簡単に順位を上げるための方法があるだろう、それを教えろという願望があるのかもしれません。しかし、コンテンツの制作目的を Google(検索技術そのものという意味)で検索順位を上げると設定すると、どうしても品質がおろそかになってしまいます。その好例が昨年騒がれた DeNA のメディア群です。

あるいは、最近は SEO とコンテンツマーケティングという言葉が出てきたことで、SEO のテクニックとしてコンテンツを誤認している(SEO の範疇でコンテンツを考えるから Google を意識してしまう)のかもしれません。

SEO とコンテンツマーケティングは、それぞれ別個のものであり、オーバーラップする部分もある関係になります。コンテンツマーケティングはそのまま「コンテンツを活用してマーケティング」を行うわけですが、コンテンツマーケティングの理念に従って、どんなに優良なコンテンツを制作しても、それを読んで欲しい人に届かなければ意味がありません。だから SEO を考慮することで、検索による到達性を高め、コンテンツマーケティングをより効果的なものにするのです。

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